2026年10月27日
SUSUMU JUKU / 2026 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
武蔵中学校・2026年度 2月1日入試 社会
2026年度の武蔵社会は、歌舞伎という一つの題材で歴史・地理・現代社会を横断します。全10問を、必要な知識と記述の組み立て方に分けて解説します。
第1問|歌舞伎から考える歴史・地理・文化の継承
この大問で学ぶこと
一つの文化を、政治・場所・暮らしの変化で読む
歌舞伎の歴史を単なる文化史の暗記で終わらせず、誰が楽しみ、誰が規制し、どこへ広がったかを追います。記述では本文・地図にある事実と、その背景にある仕組みを結びます。
解くときの着眼点:原因→変化→影響の筋道と、利点・課題の両面をそろえる。
問1|能と室町幕府
足利義満
- 室町幕府の第3代将軍という条件を先に確かめます。
- 能を保護した人物と、能を大成した観阿弥・世阿弥を区別します。
間違えやすい点:芸能の担い手と保護した権力者を入れ替えない。
問2|元禄期の作者
イ:近松門左衛門
- 人形浄瑠璃や歌舞伎の脚本という仕事から特定します。
- 井原西鶴は浮世草子、松尾芭蕉は俳諧と整理すると、同時期の人物を混同しません。
間違えやすい点:作品名だけでなく、その人物の分野も確認する。
問3|民衆の娯楽としての特徴
記述例:庶民の日常を題材にし、歌や踊りだけでなく台詞と筋書きで物語を楽しむ劇へ発展した。
- 「内容」と「表現」の二つに分けます。内容は庶民の暮らし、表現は台詞・筋書きの発達です。
- 本文中の変化の前後をつないで答えます。
間違えやすい点:「人気があった」という結果だけで終わらない。
問4|事件の時代や人物名を変える理由
記述例:現実の政治や権力者への批判と受け取られ、幕府から取り締まられるのを避けるため。
- 同時代の事件をそのまま演じると、当時の政治への評価に結びつきます。
- 過去の話に置き換える工夫を、権力による規制との関係で説明します。
間違えやすい点:「昔の話が好きだったから」という好みの説明にしない。
問5|芝居小屋の移転先
記述例:芝居小屋を江戸城やにぎわう中心部から遠ざけ、庶民が娯楽やぜいたくにふけるのを抑えるため。
- 図1で移転前後の位置、図2で浅草寺周辺との位置関係を確認します。
- 1842年という時期は天保の改革と対応させ、倹約や風紀の取り締まりと結びつけます。
間違えやすい点:地図を使わず「広い土地があったから」と推測だけで書かない。
問6|川と都市の位置
酒田市:ア/中津川市:オ
- 酒田市は山形県、日本海側の最上川下流です。
- 中津川市は岐阜県、木曽川中流域です。川の流れと県の位置の両方で図3を確かめます。
間違えやすい点:同じ川沿いでも上流・中流・下流を区別する。
問7|明治政府の外交課題
不平等条約の改正
- 欧米に近代国家として認められることと、国内制度や文化の改良を結びます。
- 領事裁判権や関税自主権の問題を背景として整理します。
間違えやすい点:条約の課題と、国内の政治運動を混同しない。
問8|新派と政治運動
自由民権運動
- 明治中頃、政治への参加や国会開設を求めた運動に着目します。
- 演劇が人々へ思想を伝える手段にもなったという本文の関係を押さえます。
間違えやすい点:歌舞伎の始まりの時代へ戻って考えない。
問9|娯楽の多様化と継承
記述例:観客が減って上演を支える収入や関心が弱まり、次の世代の担い手を育てにくくなる。
- 直接の変化は観客数の減少です。
- そこから興行の維持と後継者育成にどう影響するか、もう一段つなげます。
間違えやすい点:「人気が下がる」の言い換えだけにしない。
問10|ネット配信の利点と課題
利点:遠方や未経験の人にも届く。課題:舞台体験や劇場収入、担い手の育成に直結するとは限らない。
- 利点は場所・時間の制約が小さくなる点から考えます。
- 課題は臨場感や長い演目の理解、視聴から観劇・継承へつなぐ仕組みに分けます。
- 断定ではなく、広がる機会と残る課題を対にして書きます。
| 観点 | 本文・資料の事実 | 答案でつなぐ背景 |
|---|---|---|
| 政治 | 事件を過去の話に置き換える | 現実の権力への批判と取り締まり |
| 地理 | 芝居小屋が中心部から離れる | 倹約と風紀の取り締まり |
| 継承 | 娯楽が多様になる | 観客・収益・後継者への影響 |
間違えやすい点:配信は必ず収益を減らす、など資料にない一方向の断定をしない。
解き直しの進め方
記述答案を「事実」「理由」「影響」に色分けしましょう。地図の問題は位置を確認するだけでなく、その場所が選ばれた背景まで説明すると、別の題材にも使える学習になります。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
志望校の過去問を、次の学習計画へ
点数だけでは、次に何を直すべきかは決まりません。進塾では、解き方・答案の根拠・つまずいた箇所を確かめ、授業と家庭で取り組む内容を整理します。集団コース・個別指導のご相談を承ります。
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