2026年11月6日
SUSUMU JUKU / 2025 EXAM REVIEW
答えの先に、解ける理由を。
頌栄女子学院中学校・2025年度 第1回 社会
近代の日露関係、円相場と観光、スポーツを通じた地方創生が題材です。用語を答える設問から、資料の表現やグラフを根拠に自分の言葉で説明する設問へ進みます。
第1問|近代の日露関係と人権
この大問で学ぶこと
年表で外交の流れを整理し、記述では資料ごとに判断の根拠を示す。
問1
シベリア/朝鮮出兵(慶長の役)/渋沢栄一/領事裁判権/フランスとドイツ/遼東半島/小村寿太郎/源氏物語/サラエボ事件/米騒動
- 鉄道建設と皇太子訪日を起点に、条約改正、三国干渉、日露戦争、第一次世界大戦へとつなぐ。
- 領事裁判権の撤廃と関税自主権の回復を区別する。遼東半島は下関条約で獲得した後、三国干渉で返還した。
問2
イ(コレラ)
- インドの風土病という手掛かりから選ぶ。航路の発展は、人や物の移動だけでなく感染症の広がりにも関わる。
問3
ウ(空飛ぶクルマ)
- 設問は試験時点の万博で、商業運行が計画された技術を尋ねている。実現した事業を選ぶ設問と区別する。
問4
ア(金)
- 鹿児島県の菱刈鉱山が手掛かり。比較に出てくる佐渡の鉱山は、江戸時代以降の産出量に着目して読む。
問5
エ(歌川広重)
- 江戸の日本橋を描いた作品を、広重の連作「東海道五十三次」と結び付ける。
問6
A 裁判所は政府の求めた刑罰をそのまま科さず、法律に基づいて判断し、司法の独立を守った。B 大審院長が担当裁判官を説得した行為は、裁判官個人が独立して判断することを妨げた。
- Aは政府と裁判所の関係を見る。裁判所は政府の求めた大逆罪を適用せず、当時の法律の範囲で刑を決めた。
- Bは裁判所内部の関係を見る。現在の憲法第76条を判断の基準に、担当裁判官が独立して判断する意味を書く。
問7
「私たち一人一人が」という表現が、アイヌの人々を「私たち」の外に置くように読める。
- 書き手の意図を推測するよりも、読んだ側がどう受け止めるかを考える。該当表現と、その表現が暗に分けてしまう二つの立場を示す。
第2問|為替・観光と地域の変化
この大問で学ぶこと
通貨を換算し、資料の範囲内で確かめられることと推測を区別する。
問1
あ 2/い 3/う 円安/え 輸出
- 120円と160円を50円で割り、それぞれ買える整数個を数える。1ドルで買える量が増えるので、ドルに対する円の価値は下がった。
問2
人件費を抑えるため、工場を海外へ移転する。
- 円高で輸出が不利になるという前段を受け、費用を下げる企業の行動を書く。指定語句の「人件費」「工場」に下線を引く。
問3
産業の空洞化
- 工場の海外移転で、もとの地域の産業や雇用が縮小するという因果を押さえる。
問4
(1) インバウンド/(2) ア・イ・ウ
- グラフは上位10都道府県の訪問率を示す。掲載外の地域への訪問がないとはいえない。
- 2023年の奈良は3割未満。山梨の訪問率からリニア中央新幹線の開通や訪問理由は判断できない。
問5
オーバーツーリズム
- 観光客の集中によって、住民の暮らしや地域環境に負担が生じる現象。
問6
ウ(3回)
- 対象期間の開催都市のうち、ヨーロッパにあるのはアテネ、ロンドン、パリ。1992年のバルセロナは期間外。
問7
(1) 桓武天皇/(2) ア→ウ→イ/(3) 西陣織/(4) ア・ウ・エ
- 年代整序は藤原道長の時代、建武の新政期の世相、山城国一揆の順。
- 西陣織は応仁の乱の西軍の陣地に由来する。下仁田ねぎは群馬県の特産。
問8
(1) 樺太/(2) シャクシャイン/(3) てんさい/(4) かつて道内で産出した石炭を運ぶ鉄道が多く敷かれたが、日本が石炭を輸入に頼るようになり、道内での石炭輸送の需要が減ったため。
- 十勝の輪作は小麦・豆類・じゃがいもに加え、製糖原料のてんさいを押さえる。
- 路線図の変化は、かつて産地から石炭を運ぶ路線が多かったことと、輸入への依存で道内の輸送需要が減ったことをつないで説明する。指定語句には下線を引く。
問9
(1) 土佐日記/(2) 松尾芭蕉/(3) 伊能忠敬/(4) A エ・B イ・C ア
- 紀貫之と仮名の旅日記、芭蕉と「奥の細道」、伊能忠敬と実測地図を結び付ける。
- 狩猟資源を保つ集落移動は生活のため、家族を残して出る防人の旅は強制、伊勢参りへの憧れは自発的な旅。平清盛の例は庶民という条件から外れる。
第3問|スポーツを生かした地方創生
この大問で学ぶこと
交通・産業・災害・地名の手掛かりを組み合わせ、市を特定する。
問1
(1) LRT/(2) 3月11日
- 新型の路面電車と、2011年の東日本大震災の日付を文脈から判断する。
問2
A エ(宇都宮市)/B ウ(釜石市)/C イ(北広島市)
- Aは日光街道と奥州街道の分岐とLRT、Bは近代製鉄とラグビーワールドカップ、Cは北海道のプロ野球本拠地と広島からの入植が決め手。
解き直しの進め方
解き直しでは、選択肢のどの語が資料と食い違うかを示しましょう。記述は、資料から拾った事実と、そこから導いた判断を一文ずつに分けて練習します。
| 段階 | 取り組むこと | 確認すること |
|---|---|---|
| 1|原因を分ける | 間違えた問題を、知識・条件や根拠の読み違い・説明の不足に分ける | どこで手が止まったかを言葉にする |
| 2|解説を閉じる | 自分で根拠・図表・式・答案を組み立て直す | 答えだけでなく、その根拠や判断の理由を説明できるか |
| 3|時間を空ける | 日を改め、類題と合わせて再挑戦する | 条件が変わっても使える考え方になったか |
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