2023年10月5日
予習シリーズ算数5年下の進め方【四谷大塚の予習シリーズ5下第6~9回】
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目次
1. はじめに:この記事を読んで得られるメリットと実戦力
予習シリーズ5年下第6〜9回は、前半2回(第6・7回)が「速さ」を比で解き直す単元、後半2回(第8・9回)が図形の総まとめという構成です。特に第6回で身につける比の感覚は、第7回の旅人算だけでなく、以降の速さ・図形単元全体を支える土台になります。第8・9回は、これまで学んできた平面図形の内容を総動員する単元であり、今後のカリキュラムでは平面図形を単独で扱う機会が減っていくため、実質的に平面図形の集大成といえる位置づけです。
【本記事を読むメリット】
この記事を読むことで、速さ・時間・道のりの比の関係を公式暗記ではなく感覚で使いこなす考え方、旅人算を状況図とグラフの両方で処理する方法、そして図形単元で「手を動かして考える」ことの重要性が具体的に分かります。あわせて、それぞれの単元でどこまで踏み込むべきかの目安も押さえられます。
2. 第6回:速さと比
この単元は、これまで学んできた比の考え方を速さに落とし込んでいく内容です。次回の第7回「旅人算と比」の土台となる準備回にあたるため、ここでの理解度がそのまま次回の取り組みやすさに直結します。
◆速さと比例・反比例:公式ではなく「感覚」を研ぎ澄ます
この単元で最も大切なのは、「速さが同じならば道のりの比と時間の比は同じ」「時間が同じならば道のりの比と速さの比は同じ」「道のりが同じならば速さの比と時間の比は逆比になる」という3つの関係です。これらは公式として丸暗記するのではなく、日常の感覚として捉えることが重要です。例えば、同じ人が同じ速さで走るとき、50m進むのと100m進むのとではどちらが時間がかかるかを考えれば、道のりの比と時間の比が同じになることは当たり前に理解できます。
⚖️ 最重要は「道のりが同じときの逆比」
3つの関係の中でも特に重要なのが、道のりが同じときに速さの比と時間の比が逆比になるという関係です。同じ距離を走るとき、速い子ほど短い時間でゴールし、遅い子ほど時間がかかる、という当たり前の感覚さえつかめていれば、この関係は計算式を立てるまでもなく理解できます。速さ・時間・道のりの計算そのものは、「道のりの比=速さの比×時間の比」という掛け算の関係だけを覚えておけば、あとはすべて逆算で対応できます。
◆比を利用する速さの問題:つるかめ算・速さの平均・典型題
後半のセクションでは、前半で身につけた比の感覚を実際の問題に応用していきます。速さのつるかめ算や、速さの平均を求める問題は、いずれも過去に学んだ内容の復習にあたる部分なので、しっかり押さえておきましょう。また、坂道を往復するタイプの問題は、入試でも頻出の典型題です。一度パターンとして理解しておけば、同じような問題に出会ったときにスムーズに対応できるようになります。
3. 第7回:旅人算と比
第7回は、第6回で学んだ比の考え方を旅人算に応用していく単元です。5年上第16回で学んだ旅人算の考え方をベースにしているため、第6回の内容さえしっかり理解できていれば、大きく復習に時間をかける必要はありません。
◆旅人算と比:状況図を書きながら比を意識する
基本的な旅人算の問題を、比を使って解いていくセクションです。状況図を書きながら解説が進められており、5年上第16回の段階で状況図を書く習慣がしっかり身についていれば、大きくつまずくことは少ないでしょう。もし比の感覚が急に難しく感じられる場合は、状況図を書く習慣そのものが定着していない可能性があるため、そこから見直すとよいでしょう。
◆折り返しの旅人算と比:状況図で「何個分か」を確認する
2地点間を往復する旅人算を、状況図でまとめながら比を使って解いていくセクションです。ここで重要なのが、2人の進んだ距離の和が、2地点間の距離の何個分にあたるかを正確に把握することです。
🔁 スタート地点によって「奇数個」か「偶数個」かが変わる
例えば兄がA地点から、弟がB地点から、それぞれ逆向きにスタートする場合、すれ違う回数を重ねるごとに、2地点間の距離の1個分、3個分、5個分、7個分というように奇数個の間隔ですれ違いが起こります。一方、兄と弟がどちらも同じA地点からスタートする場合は、2個分、4個分、6個分というように偶数個の間隔になります。この違いを「1、3、5、7」あるいは「2、4、6」と雑に暗記してしまうと、条件が変わった問題に対応できなくなってしまいます。必ず状況図を書いて、なぜそうなるのかを確認しながら取り組む習慣をつけましょう。
◆速さのグラフと比:図形として捉える発想が得点力を左右する
四谷大塚の偏差値50を超える学校を目指す場合、グラフを自分で書けるようにしておくことは前提条件と考えてよいでしょう。グラフを書けるようにしておくと解ける問題の幅が大きく広がります。
📐 グラフは「図形」として解くことができる
速さのグラフを図形として捉えると、相似の考え方を利用して問題を解くことができるようになります。文章題よりも図形が得意な子にとっては、この「グラフを図形として扱う」という発想は特に強力な武器になります。入試問題では、平行四辺形を作って考えるといった応用的な使い方も見られます。偏差値50以上の学校を目指していない場合でも、この単元をきっかけにグラフをまとめる練習をしておくと、後々の学習で確実に役立ちます。
4. 第8回:平面図形と比-まとめと応用-
第8回は、5年下第2・3回で学んだ「平面図形と比」の総まとめにあたる単元です。この単元を最後に、カリキュラム上は平面図形を単独で扱う機会がなくなり、以降は立体図形の中で相似や面積比の考え方を活かしていく形になります。それだけに、ここでの定着度が今後の図形単元全体に影響する重要な回といえます。
◆相似の応用:解き方は1つではないと知る
このセクションには例題が3つ用意されていますが、いずれも解き方が1つに決まっているわけではなく、複数の解法が考えられる問題です。すでに平面図形と比の学習を3回分積み重ねてきた段階なので、まずは自分の力で解いてみて、どのような解き方が思いつくかを試してみるとよいでしょう。角度を求める問題については、底辺が等しく高さの異なる三角形を作ることで、スムーズに解ける場合が多くあります。
◆辺の比と面積比〜応用公式〜:優先順位は高くない
このセクションでは、辺の比と面積比に関するいくつかの応用公式が紹介されています。ただし、これらの公式が実際に使われる場面はかなり限定的であるため、公式として丸暗記する優先順位はそれほど高くありません。例題に登場するチェバの定理やメネラウスの定理に相当する問題も、複数の解き方が紹介されていますが、いろいろな解き方を一度に試そうとすると混乱しやすい子も多いため、まずは解説されている解き方に合わせてパターンとして覚えるのがおすすめです。目安として、偏差値55未満を目指す場合は、このセクションに無理に時間をかけなくても大きな支障はありません。
◆正六角形の分割:全員が確実に得点したい単元
このセクションは、比較的偏差値が高くない学校を目指す場合でも十分に出題される可能性があり、幅広い受験生にとって確実に得点源にしたい内容です。重要なのは、正六角形を2種類の方法で6等分できることを覚えておくことです。正三角形に分割する方法と、二等辺三角形に分割する方法があり、どちらの分割でも同じ面積になることを理解しておきましょう。
🧩 正六角形の分割は「パズル感覚」で捉える
正六角形の6分割された図形を組み合わせることで、1/3や1/2といった様々な割合の図形を作ることができます。例えば1/2の図形の中には、正三角形の分割方法を3つ分入れることもできますし、正三角形1つと二等辺三角形2つを組み合わせて入れることもできます。このように、決まったパターンを丸暗記するのではなく、パズルのように図形を組み合わせて考える感覚を身につけておくことが、この単元を得点源にするコツです。
なお、この第8回では、基本問題の時点で今回説明した内容よりもさらに手前、つまり第2・3回で学んだ内容そのものの復習から出題が構成されています。これは、新しい内容を無理に覚えることよりも、まず第2・3回の内容をきちんと復習し直すことの方が優先順位が高い、というメッセージだと捉えるとよいでしょう。
5. 第9回:図形の移動
第9回は、5年上第8・9回で学んだ多角形・円の回転移動、転がり移動の復習を土台とした応用単元です。図形の移動系の単元全般に言えることですが、計算式を立てる前に、状況を1つずつ図に書きながら動きを予測していく「作業力」が非常に重要になります。
◆多角形と円の転がり移動(復習):センターラインの公式は「あれば便利」程度に
このセクションは、5年上で学んだ内容の復習にあたります。例題を見て図形の動きの様子がすぐにイメージできない場合は、5年上第8回・第9回に立ち返って復習するのが近道です。センターラインの公式(道幅×センターラインの長さ=面積)を知っておくと効率よく解ける場面もありますが、この公式がなくても解けない問題はないため、使うかどうかは状況に応じて判断すればよいでしょう。
◆おうぎ形の転がり移動:実際に切って動かしてイメージをつかむ
円の転がり移動をさらに発展させた内容で、転がっているおうぎ形の弧の部分と、地面に接した部分の長さが等しくなることを意識する必要があります。このイメージがつかみにくい場合は、問題の図をコピーしておうぎ形の部分だけを切り取り、実際にテキストの上で動かしてみる方法が効果的です。実際に手を動かして図形を転がしてみることで、どこが直線になり、どこが弧を描いて進むのかが具体的にイメージできるようになります。
◆図形の平行移動:1秒ごとに図を書く習慣が理解の近道
平行移動する図形が重なる部分の形が、三角形→四角形→五角形→四角形というように変化していく問題は、頭の中だけでイメージするのはかなりの慣れが必要です。最初からイメージできる子はほとんどいないため、1秒ごと、1cmごとに実際に図を書いて確認していく作業がとても重要になります。
✂️ それでも難しければ「切って動かす」
1秒ごとに図を書いてもなおイメージがつかめない場合は、問題をコピーして移動する図形の部分だけを切り取り、実際に教科書の上で動かしながら考える方法が有効です。また、グラフに書き込みながら考える問題も登場しますが、これも同様に、頭の中だけで完結させようとせず、実際に手を動かして図を書き込んでいく作業が欠かせません。入試問題では、グラフを実際に作成させる出題も見られるため、計算式を立てるだけでなく、図やグラフに書き込んでいく作業力を、この単元を通じてしっかり鍛えておきましょう。
6. まとめ・解説動画(タイムスタンプ付き)
第6〜9回を通じて共通しているのは、「公式を丸暗記するのではなく、感覚や作業を通じて理解する」という姿勢です。第6・7回では、速さの比の関係を感覚でつかみ、状況図とグラフの両方を使いこなすことが得点力につながります。第8・9回では、平面図形の総まとめとして、これまで学んだ内容の復習を徹底しつつ、正六角形の分割や図形の移動では実際に手を動かして考える習慣が、理解を深める最大の近道になります。
📺 動画インデックス:各回の解説へ直行
以下の「▶ 再生開始」ボタンをクリックすると、それぞれの回の算数の解説が始まる秒数から直接再生されます。お子様の復習や、家庭学習での親御様の確認にぜひご活用ください。
| 学習回 | 主なテーマ | 解説を再生する |
|---|---|---|
| 第6回 | 速さと比 | ▶ 再生開始 (1:08〜) |
| 第7回 | 旅人算と比 | ▶ 再生開始 (1:12〜) |
| 第8回 | 平面図形と比-まとめと応用- | ▶ 再生開始 (1:11〜) |
| 第9回 | 図形の移動 | ▶ 再生開始 (1:13〜) |
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