【中学受験算数】偏差値45・50の壁を突破！陥る落とし穴と勉強法

学校の算数とは異なり、中学受験の算数では、問題文を正確に読み解き、適切な計算方法を選択する「日本語理解力」が不可欠です。この理解が不十分だと、問題の意図を把握できず、適切な解答を導き出せません。自分の言葉で問題を説明できるか、重要な情報を抽出できるかを確認することが、日本語理解度を測る良い指標になります。対策としては、文章を声に出して読む練習や、問題文中の重要な情報や問われていることを一つずつ確認する習慣をつけることが推奨されます。具体的に「何が分かっている？」「答えは元の数より大きくなると思う？」といった問いかけを通じて、思考力を深めることが有効です。

もう一つの課題は「集中力の欠如」です。宿題が進まない、すぐに気が散るなどの傾向が見られる場合、一度に長時間勉強させようとすることが逆効果になっている可能性があります。現代の子どもたちを取り巻く、ゲームや動画といった誘惑も集中力低下の一因です。これに対する対策は、短く区切って勉強することです。最初は5分など短い時間から始め、徐々に集中できる時間を伸ばしていくと良いでしょう。また、短い休憩（インターバル）を挟むことで、集中力を維持しやすくなります。計算問題などでは、タイムアタック形式を取り入れ、かかった時間を意識させるのも効果的です。これにより、時間を意識して取り組む力が養われ、将来の模試や入試の時間配分にも役立ちます。

大手学習塾のカリキュラムは進度が速く、生徒が各単元の基本問題を十分に消化する時間が少ない傾向にあります。特に、様々なレベルの問題をこなす中で、最も基礎となる問題の反復演習が不足しがちです。これにより、小問集合でミスを連発したり、テストの序盤でつまずいたりする状況が頻繁に見られます。 この課題を克服するには、まず難しい問題に手を出すのをやめ、基本問題の徹底的な反復練習に集中することが重要です。例えば、塾の教材である「予習シリーズ」の類題や基本問題、あるいは「演習問題集」の反復問題を、完璧に解けるようになるまで繰り返し解きましょう。もし、問題の答えを覚えてしまうほどやり込んだ場合は、市販されている類似レベルの教材を活用し、新しい問題で理解度を確認するのも効果的です。

計算力は算数の土台でありながら、塾のカリキュラムの進度優先のため、計算単元の扱いが手薄になる傾向があります。この計算力不足は、テストの最初の計算問題での失点に直結するだけでなく、文章題や図形問題など、あらゆる分野での計算ミスを引き起こし、総合的な得点に悪影響を及ぼします。 計算力を向上させるには、毎日の計算練習を習慣化することが不可欠です。例えば、朝食前や就寝前、あるいは学校から帰宅した後など、日常生活の中に計算練習の時間を組み込みましょう。短時間でも良いので、毎日継続して取り組むことが、計算スピードと正確性を向上させる鍵となります。

<偏差値45未満>
　中学受験の算数で偏差値45未満の生徒は、主に日本語理解の不足と集中力の欠如という課題を抱えています。 　日本語理解の不足には、音読や問題文の丁寧な確認、そして内容を自分の言葉で説明する練習が有効です。集中力には、短時間での区切り学習や短い休憩の活用、さらにタイムアタック形式で時間を意識させることが効果的です。これらの対策を実践することで、算数の成績向上に繋がるでしょう。

<偏差値50未満>
　中学受験の算数で偏差値50に届かない場合、パターン演習量の不足と計算力の欠如が主な原因です。演習不足に対しては、難しい問題よりも基本問題の反復練習を徹底し、必要に応じて市販教材も活用しましょう。また、計算力不足には、毎日の計算練習を習慣化することが不可欠です。これらの具体的な戦略を実践することで、着実に算数の成績を伸ばすことができるでしょう。