2025年4月18日
【早慶上理比較】理系私大の偏差値と学部の違いを徹底解説!
はじめに

本記事では、私立理系大学として高い人気と実績を誇る「早慶上理」──早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学・東京理科大学──の理系学部を対象に、偏差値を基準とした「入りやすさ」の比較を行います。これにより、受験生が各大学の難易度や学部ごとの傾向を把握し、自分に合った受験戦略を立てるための材料となることを目的としています。
比較に使用するデータは、河合塾が公開している一般入試の偏差値であり、特に「4科目型」(英語・数学・理科2科目)を基準とした偏差値を採用しています。これは、各大学が課す標準的な学力検査に基づいた数値であるため、受験生の学力を客観的に測る上で有用と判断しています。
なお、本比較からは共通テスト利用方式、推薦入試、外国人留学生向け入試など、特殊な選抜方式は除外しています。これらは偏差値の算出基準や選抜基準が一般入試と異なるため、直接的な比較には適さないためです。
本記事は、あくまで一般入試における偏差値と入試科目の構成を踏まえた「傾向分析」を目的としています。したがって、合否の可能性を示すものではなく、受験校選びの参考情報として活用してください。
1. 早稲田大学の理系学部

早稲田大学の理系学部は、基幹理工学部、創造理工学部、先進理工学部の3学部で構成されています。各学部がそれぞれ異なる特色を持ち、総合大学でありながら理工系においてもトップレベルの学術水準と受験難易度を誇ります。
基幹理工学部では、数学や物理を基盤とした理論系に強みがあり、情報系の学科も人気です。創造理工学部は社会や産業と密接に関わる応用系の学問を扱い、建築学科や経営システム工学科など実学志向の強い学科が揃います。先進理工学部は、バイオやナノテクノロジーなど最先端の学際領域をカバーしており、特に生命医科学科や物理学科は偏差値が67.5と非常に高く、最難関に位置づけられます。
入試方式は4科目型(英語・数学・理科2科目)で、特に英語は読解量・難易度ともに高め。数学・理科でも応用力が問われる出題傾向であり、バランスのとれた高い学力が求められます。学科ごとの偏差値は以下の通りです:
学部名 | 偏差値 |
---|---|
基幹理工学部 | 65 |
創造理工学部(建築・総合機械工・環境資源工) | 62.5 |
創造理工学部(社会環境工・経営システム工) | 65 |
先進理工学部(応用物理・電気情報生命工・化学生命化) | 65 |
先進理工学部(物理・生命医科) | 67.5 |
総じて早稲田の理工系は、科目数・難易度ともに私大最上位レベルであり、国公立上位校とも競合する実力校です。
2. 慶應義塾大学の理系学部

慶應義塾大学は、理系分野においても私立大学トップクラスの評価を得ており、理工学部・医学部・薬学部・看護医療学部という4つの学部で構成されています。それぞれが独立した特色を持ち、学生の志向に応じた柔軟な選択が可能です。
理工学部は、学門A〜Eに分かれており、入学後により細かく学科を決めるシステムを採用しています。偏差値は全体的に65と非常に高く、早稲田大学と並び称される難関です。物理・化学・情報・数理・機械・建築など、多様な分野に対応しており、基礎から応用までの研究が盛んです。卒業後の進学率も高く、大学院への進学や有名企業への就職実績も豊富です。
医学部は言わずと知れた私立医大最難関の一つで、偏差値は72.5。学費の高さはあるものの、圧倒的なブランド力と臨床・研究の両面での実績を有しています。毎年の入試倍率は非常に高く、理数系のみならず面接なども含めた総合力が試されます。
薬学部は6年制で薬剤師国家試験に対応したカリキュラムが整っており、3科目型で偏差値は62.5。製薬企業や医療機関、研究機関への進路が開けています。看護医療学部は2科目受験が可能で、偏差値は57.5。慶應義塾大学の附属病院と連携した実践的な教育環境が整備されており、女性を中心に高い人気を誇っています。
英語については、早稲田大学に比べて設問構成がオーソドックスで比較的取り組みやすいという意見が多くあります。数学・理科は標準〜やや難程度で、過去問演習を通じて安定的な得点力を身につけることが合格の鍵となります。
学部名 | 偏差値 |
---|---|
理工学部(学門A〜E) | 65 |
医学部 | 72.5 |
薬学部(3科目) | 62.5 |
看護医療学部(2科目) | 57.5 |
全体として、慶應理系はバランスが取れた学習環境とブランド力を両立しており、難関大志望者にとって非常に魅力的な選択肢です。
3. 上智大学の理系学部

上智大学の理系学部は理工学部1つで構成されていますが、その中に「機能創造理工学科」「物質生命理工学科」「情報理工学科」という3つの学科が設置されています。これらはいずれも学際的な研究を志向し、文理融合の教育理念のもとにカリキュラムが組まれています。国際性と専門性を両立する上智大学ならではの特色が反映されており、少人数制の授業や海外との共同研究なども活発です。
入試方式としては、3科目型(英語・数学・理科1科目)が主流で、負担の少なさから受験生の支持を集めています。さらに、TEAPや英検、TOEFLなどの英語外部試験を活用できる制度も整っており、英語に自信のある受験生には非常に有利な入試環境が整っています。
偏差値の面では、機能創造理工学科が55とやや低めに設定されている一方、情報理工学科と物質生命理工学科は57.5と標準的な水準にあります。偏差値だけで見ると早慶との差は大きいように見えますが、それは受験科目数の違いや入試方式の柔軟さにも起因しています。科目が少ない分、偏差値はやや低めに出やすい傾向にありますが、学力の基盤が弱いわけではありません。
共通テスト利用方式も導入されており、従来の一般入試よりも広い層の受験生を受け入れる姿勢が見られます。英語資格の提出が可能な点や、書類選考や面接を伴うAO・推薦入試も含め、多様なバックグラウンドを持つ学生に門戸を開いているのも上智大学の魅力です。
学部の教育内容は、先端技術や環境問題、AIや情報通信など社会課題に直結したテーマが多く取り上げられており、就職先も大手メーカーやIT企業、研究機関、公的機関など多岐にわたります。加えて、学際的な研究を重視する姿勢から、大学院への進学率も比較的高く、研究志向の学生にとっても十分な環境が整っています。
学科名 | 偏差値 |
---|---|
機能創造理工学科 | 55 |
情報理工学科・物質生命理工学科 | 57.5 |
まとめると、上智大学理工学部は「英語に強い」「入試方式が多様」「少人数かつ専門性の高い教育」という特徴を持ち、他の難関私大とは一線を画す独自のポジションを築いています。自分の強みを活かして戦える受験環境を求める受験生には、非常に相性の良い大学と言えるでしょう。
4. 東京理科大学の理系学部

東京理科大学は、私立大学の中でも珍しく理系に完全特化した大学であり、「実力主義」を教育理念に掲げています。そのため入試においても学力本位の厳格な選抜が行われており、受験生の間では“最も国立大学に近い私大”とも称されます。学部は理学部・工学部・薬学部・創域理工学部・先進工学部と多岐にわたり、専門性の高い学科編成がなされています。
理学部は物理学・化学・数学・応用数学など基礎科学の学問を深く追究し、研究者志向の学生に人気があります。工学部や先進工学部は電気電子・機械・建築・情報など実社会での応用性が高い分野が多く、就職率・企業評価ともに高水準です。また、創域理工学部は近年新設された学部であり、従来の理工学融合の枠組みを超えて、より柔軟な研究教育体制が整っています。薬学部は薬剤師国家試験対策はもちろん、創薬・医療工学分野の研究にも強みがあります。
偏差値は学部や学科によって大きな幅があります。情報・建築などの人気分野は60以上の難易度を誇る一方、他の学科では55前後のところもあり、選択によっては狙い目も存在します。以下に偏差値の一例を示します:
学部名 | 偏差値 |
---|---|
理学部 | 57.5〜62.5 |
薬学部 | 57.5〜60 |
工学部 | 55〜62.5 |
創域理工学部 | 55〜60 |
先進工学部 | 57.5〜60 |
試験問題の傾向としては、特に数学において計算量が多く、論理的思考力とスピードの両方が要求されます。早慶と比べて英語の配点は低く、数学・理科でしっかり得点できる生徒にとっては有利な配点バランスとなっています。また、共通テスト利用方式や特別推薦など一部の入試方式も整備されており、多様な戦略での受験が可能です。
東京理科大学はその名の通り、理学・工学分野での教育・研究において高い評価を受けており、就職先としても上場企業や大手メーカー、研究開発職が多く見られます。大学院進学率も高く、学問をさらに追究したい学生にとっても良好な環境が整っています。
総じて、東京理科大学は「努力した分だけ報われる」環境が魅力であり、実力重視・学問志向・手堅い進路を目指す受験生には非常に相性の良い大学です。
まとめ:早慶上理の理系学部比較のポイント

以下に、今回比較した各大学の理系学部についての要点を表形式でまとめました。大学選びの際に意識したい難易度や科目数、特色を把握することで、より戦略的な受験準備が可能になります。
大学名 | 主な理系学部 | 偏差値帯 | 特記事項 |
---|---|---|---|
早稲田 | 基幹理工・創造理工・先進理工 | 62.5〜67.5 | 学科により高低あり。生命科学は最難関クラス |
慶應 | 理工・医学・薬学 | 57.5〜72.5 | 理工は65、医学はトップレベル。英語やや易しめ |
上智 | 理工学部 | 55〜57.5 | 3科目受験で英語資格利用が強み。偏差値は控えめ |
理科大 | 理・薬・工など | 55〜62.5 | 学部ごとに幅あり。全体的には早慶より下位 |
教訓と対策ポイント:
- 偏差値の構造としては「早慶>上智・理科大」が明確。
- 科目数の違い(例:早慶は4科目、理科大や上智は3科目)も難易度に影響。
- 2022〜2025年の間で偏差値に大きな変化は見られず、安定している。
- 偏差値だけでなく、入試科目の構成や出題傾向を確認して対策を練ることが重要。
本記事の内容を参考に、受験生自身の得意科目や学力バランス、志望分野に合わせて最適な大学・学部選びを行っていただければ幸いです。
まとめ動画
今回取り上げた「早慶上理(早稲田・慶應・上智・理科大)の理系学部の偏差値と難易度を比較」を解説しています。動画で補足することで、文章だけでは伝わりにくい部分も理解しやすくなります。ぜひご覧いただき、チャンネル登録もよろしくお願いいたします。
赤羽で学習塾をお探しなら
- 会社名
- 進塾
- 住所
- 〒115-0055 東京都北区赤羽西1‐39‐1伊藤ビル3階
- 電話番号
- 03-5924-7747