2025年3月27日
早稲田・慶應・上智・東京理科の入試方式|各大学の選抜方法・科目・配点など徹底解説
1. 早稲田大学の入試方式

早稲田大学は、各学部ごとに独自の筆記試験を中心とした一般選抜、大学入学共通テスト利用入試、さらに総合型選抜(AO入試)や学校推薦型選抜など、多彩な入試方式を採用しています。各学部・学科で選抜方法や試験科目、配点が細かく設定されており、受験生は志望学部ごとの要項をよく確認する必要があります。
一般選抜は、原則として早稲田大学が独自に実施する学力試験で選抜されます。筆記試験のみで判定する方式、外部英語検定(4技能)スコアを活用する方式、大学入学共通テストとの併用方式などがあり、学部によって方式が細分化されています(例:教育学部ではA・B・C・D方式)。
多くの文系学部では、国語、外国語(英語など)、選択科目(地歴、公民、数学など)の3科目構成(合計150~200点程度)が採用され、場合によっては小論文や総合問題も課されます。
例:法学部では、国語約50点、外国語約60点、選択科目約40点の3科目、計150点満点で評価され、政治経済学部では共通テストの一部科目(100点換算)と独自の総合問題(100点)を合算する方式が用いられています。
理工系学部は、数学・理科・外国語の3教科構成が一般的です。
この方式では、早稲田大学独自の筆記試験を課さず、大学入学共通テストの成績のみで合否を判定します。
例として、法学部の共通テスト利用では、国語200点、外国語200点(リスニング100点含む)、数学、地歴、公民、理科から所定の科目を選択し、計800点満点で評価されます。学部ごとに指定科目や配点が異なるため、最新情報の確認が必須です。
AO入試では、学力試験以外の要素を総合的に評価します。
・地域探究・貢献入試(旧 新思考入試):地域社会への貢献意欲や探究活動の成果を、書類審査、面接、プレゼンテーションなどで評価。2025年度は法学部、教育学部、文化構想学部、文学部、人間科学部、スポーツ科学部で実施されます。
・英語学位プログラム対象AO:国際教養学部(SILS)や政治経済学部の英語コース(SPSFなど)では、TOEFLやIELTS等の英語資格試験スコア、志望理由書、面接で評価され、語学力が重視されます。
早稲田大学では、指定校推薦のみが実施され、附属・系属校や指定校に対して各学部ごとに推薦枠が設定されます。調査書、面接、小論文などで総合的に評価され、合格すれば入学がほぼ確約されます。
早稲田大学 入試方式一覧表
選抜方式 | 試験内容・評価方法 | 科目・配点例 | 備考 |
---|---|---|---|
一般選抜(大学独自試験) |
・筆記試験(外部英語検定スコア利用、共通テスト併用方式含む) ・学部ごとに多様なパターンあり |
文系:国語、外国語、選択科目(150~200点程度) 法学部:国語約50点、外国語約60点、選択科目約40点 政治経済学部:共通テスト一部+総合問題 理工系:数学・理科・外国語 |
教育学部などはA~D方式に細分化 |
大学入学共通テスト利用入試 |
・共通テスト成績のみで合否判定 ・筆記試験は実施しない |
例:法学部(国語200、外国語200、他科目で計800点) | 学部ごとに指定科目・配点が異なる |
総合型選抜(AO入試) |
・地域探究・貢献入試、英語学位プログラム対象AO ・書類審査、面接、小論文、プレゼンテーション等 |
– | 共通テスト受験必須の場合あり |
学校推薦型選抜 | 指定校推薦による書類審査・面接 | – | 合格すれば入学がほぼ確約 |
2. 慶應義塾大学の入試方式

慶應義塾大学は、大学入学共通テストを利用せず、全学部が独自の筆記試験のみで選抜を行うのが大きな特徴です。多くの文系学部では、外国語(英語)と小論文が必須となり、さらに地歴や数学などから1科目を選択する形式が採用されています。国語は必ずしも課されず、論理的思考力や表現力を問う小論文が重視されます。
一般入試では、学部ごとに試験科目や配点が大きく異なります。
例:
・文学部:外国語(英語)と地歴(日本史または世界史)に加え、小論文を課し、計350点満点
・経済学部:A方式(数学150点、英語200点、小論文70点)またはB方式(地歴重視、地歴・英語・小論文)
・法学部:外国語200点、地歴150点、小論文100点(計450点) ※小論文は資料を読み取る記述式
・商学部:A方式(英語200、数学100、地歴100)またはB方式(英語200、地歴100、小論文100)
・理工学部:数学、理科2科目、外国語
・医学部:数学、理科2科目、外国語(500点満点+二次面接)
AO入試では、学力試験以外の多面的評価を重視しています。
・文学部(自主応募制推薦入学者選考):調査書、レポート、面接等により総合評価し、合格すれば一般入試が免除される。
・法学部(FIT入試):自己推薦書、小論文、面接で社会課題への関心や論理的思考力を評価。方式A・Bにより募集枠や出願条件が異なる。
・理工学部(AO入試):研究計画書や自己アピール資料、面接・口頭試問等により理工分野への適性を評価。
・SFC(総合政策学部・環境情報学部):書類選考、小論文、面接で創造力や実践力を評価し、「秋AO」など独自の日程を採用。
・看護医療学部(AO入試):小論文や面接で医学・看護への志望動機、人間性、コミュニケーション力を評価。
学校推薦型選抜は、指定校推薦が中心です。経済学部、法学部、商学部、理工学部、薬学部などで、指定校に選定された高校の校長推薦を受けた生徒が、書類審査や面接により総合評価を受け、合格すれば実質的に定員内定となります。
慶應義塾大学 入試方式一覧表
選抜方式 | 試験内容・評価方法 | 科目・配点例 | 備考 |
---|---|---|---|
一般選抜(一般入試) |
・大学独自の筆記試験 ・文系は外国語+小論文+選択科目が基本 |
例: ・文学部:英語+地歴+小論文(350点) ・経済学部:A方式(数学150・英語200・小論文70)、B方式(地歴・英語・小論文) ・法学部:英語200・地歴150・小論文100(計450点) ・商学部:A方式(英語200・数学100・地歴100)、B方式(英語200・地歴100・小論文100) ・理工学部:数学・理科2科目・英語 ・医学部:数学・理科2科目・英語(500点+二次面接) |
国語は課さず、小論文で表現力を評価 |
総合型選抜(AO入試) |
・各学部ごとに名称・方式が異なる (自主応募制、FIT入試、AO入試など) |
– | 書類・面接・小論文等による多面的評価 |
学校推薦型選抜 | 指定校推薦による書類審査・面接 | – | 合格後は入学が保証(定員内定) |
3. 上智大学の入試方式

上智大学では、受験生が出願時に3種類の一般入試方式から選択できるのが特徴です。さらに、公募制推薦入学試験や指定校制推薦入学試験、その他の特別入試も充実しており、学力だけでなく人物面も多面的に評価されます。
上智大学の一般入試は以下の3方式に分かれます。
【TEAPスコア利用方式】
・英語4技能試験「TEAP」のスコアを提出し、外国語科目の得点に換算して評価。
・英語以外の科目は上智独自の筆記試験で判定。
【学部学科試験・共通テスト併用方式】
・大学入学共通テストと上智独自試験の両方を用いて評価。
・共通テストで基礎学力、個別試験で応用力や専門性を測定。
【共通テスト利用方式】
・上智大学独自の試験を課さず、共通テスト成績のみで合否判定。
・文系は3教科型、理系は4教科型で評価し、各学部で指定された科目により総合点で競う。
【公募制推薦入学試験】
・高校の校長推薦に基づく書類審査、面接、小論文等で人物本位に評価。
・外国語学部や総合人間科学部などで実施され、合格すれば一般入試免除となる。
【指定校制推薦入学試験】
・上智大学が指定する高校からの推薦枠で実施。
・書類審査と面接を中心に評価し、合格者は原則入学が確約される。
・カトリック高等学校向けの特別推薦枠も存在。
上智大学は、以下のような特別入試枠も設けています。
・カトリック高等学校対象特別入試
・海外就学経験者入試(帰国生入試)
・国際バカロレア入試
・外国人留学生入試、社会人入試、編入学試験など
それぞれの枠で出願資格や選考方法が異なるため、志望する場合は募集要項をよく確認してください。
上智大学 入試方式一覧表
選抜方式 | 試験内容・評価方法 | 科目・配点例 | 備考 |
---|---|---|---|
一般選抜(TEAPスコア利用方式) |
・所定のTEAPスコア提出が必須 ・TEAPスコアを外国語得点に換算、独自筆記試験で他科目評価 |
例:国語、数学、選択科目など | 英語試験は民間検定活用、全学部共通日程 |
一般選抜(学部学科試験・共通テスト併用方式) |
・共通テストと上智独自試験の両方で評価 ・基礎学力と応用力を測定 |
各学部で異なる配点設定 | 例:文学部史学科では共通テストと歴史試験を併用 |
一般選抜(共通テスト利用方式) |
・共通テスト成績のみで合否判定 ・文系は3教科型、理系は4教科型 |
例:外国語200点、国語100~200点、他各100点程度 | 共通テスト高得点者を幅広く受け入れ |
公募制推薦入学試験 | ・校長推薦に基づく書類審査、面接、小論文等 | – | 合格後は一般入試免除、活動実績重視 |
指定校制推薦入学試験 |
・指定校からの推薦枠 ・書類審査(調査書・推薦書)と面接で評価 |
– | 原則入学が確約、特別枠あり |
その他の特別入試 | ・カトリック高等学校対象、海外就学経験者、国際バカロレア、外国人留学生、社会人、編入学試験等 | – | 募集要項に基づき実施 |
4. 東京理科大学の入試方式

東京理科大学は、全学部で複数の入試方式を実施しており、受験生は同一学部内で複数の方式に併願することが可能です。主な方式として、以下のものがあります。
A方式は、大学入学共通テスト利用方式です。東京理科大学独自の試験は課さず、共通テストの成績のみで合否を判定します。全学部対象で、共通テストの5~6教科の得点を、学部ごとの配点配分に基づいて評価します。共通テストで高得点を収めた受験生は、A方式での合格可能性が高まります。
B方式は、東京理科大学独自の筆記試験方式です。共通テストは利用せず、大学独自の筆記試験の得点のみで判定します。全学部で実施され、多くの学科では、数学、理科(2科目)、外国語(英語)を課し、計200~300点程度で評価されます。学部によって、理工系は数学・理科を重視し、文理融合系では数学と外国語中心となる傾向があります。
S方式は、東京理科大学独自試験方式の一種で、創域理工学部の一部学科限定で実施されます。内容はB方式に準じますが、対象学科の志願者に対し、試験日程や科目が別枠で設けられており、募集人員も限定的です。
C方式は、共通テストと東京理科大学独自試験を併用する方式です。昼間学部の全学科を対象に、共通テストの主要科目(例:国語・外国語)と、独自の筆記試験(数学・理科)を合算して総合力を評価します。たとえば、理学部では、共通テストの英語と国語の得点を一定比率で換算し、独自試験の数学・理科の得点と合計して合否が決まります。
グローバル方式は、TOEIC、TOEFL、英検などの英語資格試験スコアを利用する方式です。出願資格として一定以上のスコアが要求され、そのスコアを得点換算して、東京理科大学独自試験の点数に加点します。昼間学部全学科で実施され、英語試験自体は行われないため、語学力の高い受験生に有利です。
東京理科大学では、指定校推薦による入試制度も設けられています。対象校の校長推薦を受けた現役生が出願可能で、調査書・推薦書による書類選考と面接で評価されます。各学科で若干名の募集があり、特に理系科目での優秀な成績や研究活動歴が重視され、合格者は原則入学が保証され、場合によっては特待生待遇が適用されます。
AO入試では、学力試験だけでなく多面的評価を行います。
・AO(英語資格+特定教科評価): 主に昼間学部対象で、TOEFLや英検等の英語資格スコアと、高校での特定教科(数学・理科など)の成績を加味し、書類審査や面接で総合評価を行います。
・AO(理学部第二部): 夜間学部対象で、社会人や多様な背景の受験生を自己推薦書や面接で評価します。
・AO(女子): 女性受験者向けの特別AO入試で、理工系分野で女子学生の適性や多様性を評価するため、一部学部で女子限定募集が行われます。
東京理科大学では、外国人留学生入試、帰国生入試、社会人特別選抜、編入学試験など、対象者が限定された入試制度も実施しています。一般の国内高校生が志願する場合は、主に一般選抜と推薦・AO入試が主要な選択肢となります。
東京理科大学 入試方式一覧表
選抜方式 | 試験内容・評価方法 | 科目・配点例 | 備考 |
---|---|---|---|
A方式入学試験 | 共通テスト得点のみで合否判定 | 共通テストの5~6教科得点 | 全学部対象、共通テスト高得点者に有利 |
B方式入学試験 | 大学独自の筆記試験による評価 | 数学、理科2科目、外国語(英語)等(200~300点程度) | 学部ごとに科目構成が異なる |
S方式入学試験 | 創域理工学部限定の独自試験 | B方式に準じた内容 | 募集人員は限定的 |
C方式入学試験 | 共通テストと独自試験の併用評価 | 例:英語・国語+数学・理科の合算 | 理学部などで採用 |
グローバル方式入学試験 | 英語資格スコアを得点換算に加点 | TOEIC, TOEFL, 英検等 | 国際的視野の受験生向け |
学校推薦型選抜 | 指定校推薦による書類選考・面接 | – | 推薦枠での入学が保証される場合あり |
総合型選抜(AO入試) | 書類審査、面接、独自筆記試験等による多面的評価 | – | 昼間学部・夜間学部で方式が異なる |
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