2026年7月20日
【予習シリーズ5年下 第3・4回】理科攻略ガイド
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目次
1. はじめに:この記事を読んで得られるメリットと実戦力
第3回「水溶液の中和」は、5年生下巻の中でも1、2を争う難易度の高い単元です。実際、現段階の6年生であっても、この単元を完全に理解して問題を解けている生徒は半分にも満たないと言われるほどで、5年生のこの時期に理解を深められれば大きなアドバンテージになります。一方、第4回「人と動物の消化吸収」は、覚えることが非常に多い人体単元の入り口にあたり、次回の総合回を挟んで第6回の呼吸・循環へとつながっていく重要な回です。
【本記事を読むメリット】
この記事を読み込んでいただくことで、中和の単元において「入試の大問構成そのものから逆算し、計算問題の手前にある知識問題で確実に点数を稼ぐ」という実戦的な得点戦略を理解できます。また、水溶液の分類や液性、指示薬といった暗記事項を、なぜそこまで重要なのかという理由とあわせて押さえることができます。消化吸収の単元では、「この回の主役は小腸である」という視点を軸に、消化管の順番や、養分が毛細血管とリンパ管のどちらに吸収されるのかという頻出ポイントを整理して身につけられます。
2. 【第3回】水溶液の中和(知識で稼ぎ、計算で守る入試戦略)
この単元は正直かなり難しく、5年生下巻の内容の中でも屈指の難易度です。それくらい試して掛かる必要性のある単元であり、現段階の6年生でもこれを完全に理解して問題を解けているという印象の生徒は多くありません。最終的な入試当日であっても、この単元に関してはあやふや・グレーゾーンの状態で突っ込んでいる生徒が結構な数いるはずです。ただし、逆に言えば、5年生のこの時期にこの単元を全部しっかり理解できていれば、かなりのアドバンテージになります。
セクション1:水溶液の分類の知識は「入試の得点構成」から見て完璧にすべき
💡 知識問題で稼いでおけば、計算問題の失点はダメージにならない
理科の入試問題の構成は、大問4台構成(物理・化学・地学・生物から1台ずつ)か、大問5台構成(大問1が全分野の単純知識をつまんだ総合問題、大問2〜5が物理・化学・地学・生物)が一般的です。化学分野の大問がこの中和の問題になった場合、計算だけで構成すると、計算できる生徒は満点、計算できない生徒は0点というグラデーションのない出題になってしまいます。そのため出題側は、大問の前半を水溶液の性質など知識で埋め、後半でとどめを刺すように難しい計算を出してくるという構成にすることが多いのです。
つまり、この水溶液の分類の知識部分をしっかり抑えておけば、たとえ後半の計算問題が解けなくても、その手前の知識でしっかり点数を確保できるため、致命的な失点を防げます。計算分野が得意な生徒も苦手な生徒も、ここは完璧にしておくべき重要ポイントです。
水溶液の分類の中で特に重要なのは、溶質が液体か固体かという分類です。液体が溶けている場合は、加熱すると水分と一緒に溶質も蒸発していきますが、固体が溶けている液体の場合は、加熱すると固体が残ります。特に砂糖水の場合は炭素を含んでいるため、加熱すると黒い個体(焦げたもの)が残るという点まで抑えておく必要があります。この知識を利用した「水溶液の分類」問題は頻出で、「加熱して黒い固体が残った→砂糖水」というように即座に判断できる状態を作っておく必要があります。
その他、液性(酸性・中性・アルカリ性)や、指示薬(リトマス紙・BTB液・フェノールフタレイン液・紫キャベツ液)も確実に覚えるべきポイントです。これらは単純暗記であり、なぜそうなるかという理由はないため、努力した分だけ点数になる範囲です。電流を通す水溶液と通さない水溶液については、中性は電気を通さないが食塩水だけは例外、という感覚で覚えておけば、あまり困ることはありません。計算が苦手な生徒は、この知識部分だけでも完璧にしていくことをおすすめします。
セクション2:中和反応は「2つのグラフ」を理解できるかが分かれ道
中和反応は基本的に、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の2つで実験するのが定番で、この時に塩(えん)として塩化ナトリウムが出てくることをしっかり抑えなければなりません。中和の理屈を理解する上で鍵になるのが、テキストに掲載されている2つのグラフ(食塩の重さのグラフと、水酸化ナトリウムの重さのグラフ)です。このグラフを理解できるかどうかで、計算の難易度の感じ方が大きく変わってきます。入試で出題される時は、この2つのグラフのどちらか、あるいはそれを表にしたバージョンが出てくると考えて差し支えありません。
グラフ上の完全中和のポイントについて、理由はよく分からないけれどポイントだけは覚えているという生徒がほとんどです。この理屈をしっかり理解しないとなかなか解けない問題もありますが、実は理屈がわからなくても、グラフからヒントを読み解けば解ける問題も用意されているため、理屈が理解できずに投げ出すのではなく、少しでも理解しようと努力する生徒がある程度点数を取れるという単元でもあります。理屈をしっかり理解したい生徒にとっては時間のかかる単元になりますが、粘り強く取り組む価値のある範囲です。
セクション3:中和の計算は「境界線を引く」練習から
中和の計算については、これまでの理屈理解がそのまま生きてきます。基本的な計算はそこまで難しくありませんが、応用になると、先述のグラフの片方(青と緑の境界線)を見極めて引いてあげるという作業が重要になります。ここに関しては、1週間で完全に理解するのはなかなか厳しい内容のため、まずはパターンだけでも覚えておくことが大切です。
3. 【第4回】人と動物の消化吸収(この回の主役は小腸)
第4回は人体分野の学習で、次回の総合回を挟んで第6回も人体(呼吸と循環)の学習が続きます。総合回を挟んでじっくり人体を学んでいきましょうというのが、四谷大塚のカリキュラムの意図です。人体は覚えることが非常に多い分野のため、しっかり優先順位をつけながらノートをつけていくことが重要な単元です。
セクション1:入試で問われる栄養素は「3大栄養素」中心
3大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂肪)と、そこにビタミン・ミネラルを加えた5大栄養素がありますが、実際の入試問題で出る栄養素は主にこの3大栄養素です。炭水化物は体を動かすためのエネルギーというイメージ(甘いものや主食)、タンパク質は筋肉というイメージ(お肉や魚、プロテイン)、脂肪は寒さから体を守る役割があり決して悪いものではないというイメージを持っておくと理解しやすくなります。ミネラルの優先順位はやや低く、まずはこの3大栄養素をしっかり理解することに重点を置くとよいでしょう。
セクション2:消化管の順番と、小腸・大腸それぞれの役割
消化のセクションは全体的に重要度が高く、次回の話にもつながる部分なので、しっかり抑えておきたいところです。消化管の順番(口→食道→胃→小腸→大腸→肛門)は必ず覚えておく必要があります。ここで重要なのは、小腸は養分を吸収する場所、大腸は水分を吸収する場所であるという役割の違いです。
⚠️ 胆汁は「肝臓」で作られる、間違えやすいポイント
消化液と消化酵素については、カタカナの名称が多く登場するため、覚えられるならもちろん覚えた方が良いのですが、優先順位はやや下がります。大事なのは、炭水化物(デンプン)はブドウ糖に、タンパク質はアミノ酸に、脂肪は脂肪酸とモノグリセリドに、それぞれ変化するということをしっかり理解しておくことです。
消化液のところで間違いやすいのは、胆汁がどこで作られるかという点で、これは膵臓ではなく肝臓です。ここは重要度が高く、間違いやすい部分なのでしっかり抑えておく必要があります。唾液・胃液・胆汁・すい液・腸液という5つの消化液が、それぞれどの栄養素を消化するのかも確認しておきましょう。消化の実験(フェーリング液などの薬品を使った実験)についても、なぜそのような実験結果になるのかまで含めてしっかり理解しておくことが大切です。中学受験の入試問題では、単純に知識を聞くだけでなく、実験から考察させるような出題もよく見られます。
セクション3:この回の主役は小腸、毛細血管とリンパ管の使い分け
養分の吸収のセクションもかなり重要度が高く、この回の主役は小腸です。小腸は養分を吸収する場所で、その内側は柔毛(じゅうもう)と呼ばれる、うねうねした構造がさらにうねうねしているという作りになっています。特に重要なポイントは、炭水化物・タンパク質・脂肪がそれぞれブドウ糖・アミノ酸・脂肪酸とモノグリセリドになった時に、小腸の柔毛のどこに吸収されるのか、毛細血管なのかリンパ管なのかという点です。
💡 「水に溶けるかどうか」で毛細血管とリンパ管を判断する
この違いは、水に溶けやすいか水に溶けにくいかという基準で判断できます。毛細血管の中には血液(水)が流れているため、水に溶けないものを毛細血管に通すわけにはいかず、水に溶けないものはリンパ管を通ることになります。水に溶けるブドウ糖やアミノ酸は毛細血管に、水に溶けにくい(元々油である)脂肪酸やモノグリセリドはリンパ管に吸収される、という整理の仕方をしておくと忘れにくくなります。
吸収されたものがどこに行くのかという点で、肝臓の働きについても少し触れられていますが、これも重要度が高いポイントです。小腸で吸収されたものが肝臓に運ばれるという流れは、次回(第6回)の血液循環の話にもつながっていくため、ここでしっかり覚えておくと良いでしょう。
セクション4:肉食動物・草食動物の消化管の違いは一般常識程度でよい
最後のセクションは、これまでのセクション2・セクション3と比べると重要度は大きく下がり、出題頻度もそれほど高くありません。歯の解剖などはあまり出てこない印象があります。ただし、肉食動物・草食動物・雑食動物のお話については、草食動物は消化管がとても長くなっている(食物繊維は消化するのに時間がかかるため、ゆっくり時間をかけて消化する必要がある)という一般常識程度には知っておくとよいでしょう。歯の作りについても、草食動物は奥歯でしっかりすり潰すイメージ、肉食動物は前歯で獲物を仕留めるイメージという違いを押さえておけば、それほど重要なポイントというほどではありませんが、知っておいて損はない知識程度と考えてよいでしょう。
今回すごく重要なのはセクション2とセクション3で、ここに関してはかなり重要度が高いため、しっかり抑えて取り組めるとよいでしょう。もちろん全部知識を入れられるならその方が良いのですが、覚える量が多いため、しっかりノートをつけて、覚えなければいけないところを優先的に覚えていくという取り組みが望ましい単元です。
4. まとめ・解説動画(タイムスタンプ付き)
第3回・第4回の理科は、5年下巻の中でも屈指の難易度を誇る「水溶液の中和」と、覚えることが非常に多い人体単元の入り口「人と動物の消化吸収」を扱う2週間です。中和では、入試の得点構成そのものを意識しながら、知識問題で確実に点数を確保する戦略を持つこと。消化吸収では、消化管の順番や小腸・大腸それぞれの役割、そして毛細血管とリンパ管の使い分けといった頻出ポイントを、優先順位をつけながら着実に押さえていきましょう。
📺 動画インデックス:各回の理科解説へ直行
以下の表の「▶ 再生開始」ボタンをクリックすると、それぞれの回の理科の解説が始まる秒数から直接再生されます。お子様の復習や、家庭学習での親御様の確認にぜひご活用ください。
| 学習回 | 主なテーマ | 解説を再生する |
|---|---|---|
| 第3回 | 水溶液の中和(水溶液の分類・中和反応・中和の計算) | ▶ 再生開始 (17:36〜) |
| 第4回 | 人と動物の消化吸収(消化・吸収・毛細血管とリンパ管) | ▶ 再生開始 (18:50〜) |
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