2026年7月20日
【予習シリーズ5年下 第1・2回】国語攻略ガイド
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目次
1. はじめに:この記事を読んで得られるメリットと実戦力
5年生下巻の国語第1回・第2回は、物語文と説明文(論説文)という2つの大きなジャンルにおいて、「なんとなく読む」から「型を持って読む」へとステップアップするための重要な2週間です。第1回は物語文における「マイナス→きっかけ→プラス」という心情変化のパターンと、比喩表現の正確な見分け方を、第2回は説明文・論説文を読む際の「細部分析」という読解の技術と、記述問題における部分点の取り方を扱います。
【本記事を読むメリット】
この記事を読み込んでいただくことで、物語文において心情そのものだけを追うのではなく、「行動や心情変化の"きっかけ"を本文から正確に遡って特定する力」が身につきます。また、説明文・論説文では、段落ごとに「意見なのか、理由なのか、具体例なのか」を意識しながら読む「細部分析」の視点を得ることで、長文化する近年の入試問題にも対応できる読解の土台が身につきます。さらに、記述問題を「まず短文・箇条書きで要素を並べてからつなげる」という具体的な書き方の手順や、「満点(○)ではなく部分点(△)を確実に取りに行く」という実戦的なマインドセットも、この記事を通じて習得していただけます。
2. 【第1回】物語・小説(7)と表現技法①(比喩の見分け方)
第1回の国語は、物語・小説の総復習です。今回の学習テーマは「苦難を乗り越えて成長する心」というもので、中学受験の文章によく見られる、主人公に苦難が訪れ、何らかのきっかけを経てマイナスからプラスへと心情が変化し、ハッピーエンドを迎えるという典型的なパターンを扱います。要は、登場人物がマイナスの状況に陥り、何かしらのきっかけがあってプラスに転じるという単純な流れです。この「マイナス→きっかけ→プラス」という骨格をまず意識して読むことが、今回の学習テーマになります。
基本問題:不良グループにやられた「僕」ときっかけをくれた「クラゲ」
基本問題の文章では、主人公の「僕」が不良グループに殴られ、財布も奪われてしまい、やり返しもせずにそのままにしておくという、情けない状態がマイナスとして描かれます。そこにきっかけとして働くのが、「クラゲ」というあだ名の登場人物の言葉です。「誇りを取り戻さなくていいのか」という熱い言葉と、宇佐美君からクラゲとのエピソードを聞いたことがきっかけとなり、主人公はクラゲの持つ真っすぐな信念と、友達の敵を取るという熱い友情に心を動かされます。ここまで整理できれば、文章全体の流れは掴めたことになります。
💡 心情記述は「きっかけ」から遡って考える
設問対策としては、選択肢問題であれば、文章全体をよく読んで論理的に絞り込むことが基本ですが、「小中学生のいじめの理由は?と聞かれたらみんながやっているから、という定番の答えがある」というような、中学受験・高校受験に共通する"お約束"を知っておくだけで、パッと選択肢を選べる場合もあります。
記述問題(例えば「クラゲ君のこのような性格がどういう行動に現れていますか」というタイプ)は、心情そのものではなく性格を裏付ける行動を問うものです。「クラゲ君は人の良心を信じている」という本文の記述から、「人のプラスを信じる真っすぐな性格」であることをまず言い換え、それに合致する具体的な行動(からかわれても約束を守り続けたなど)をいくつか箇条書きで挙げてから、それらをつなげて文章にすると、上手くまとまります。
発展問題:長文に心が折れないための「場面分け」のコツ
発展問題は、車椅子生活になった小学6年生の主人公が、仲の良かった友人から避けられるようになるという悲しい状況(マイナス)から始まります。しかし、同じ車椅子でテニスの選手権に出場する人物の存在や、その試合に誘われるというきっかけを経て、希望を持つ(プラス)という展開になっています。
この発展問題は非常に長文で、読んでいて途中で嫌になってしまうほどのボリュームがあります。ただし、近年の中学受験ではこのくらいの分量の文章は当たり前に出題されるため、途中で心が折れずに読み進めることが何より大切です。ただ本文を読まなければならないと気負って読むと辛くなってしまうため、「これはこういう場面」「これは理由を言っている場面」というように、場面(論説文であれば意味段落)ごとに簡単なメモを取りながら読み進める習慣をつけると、集中力が途切れにくくなります。作業を加えることで気を紛らわせながら読み進められるようになるのがポイントです。
なお、本文が長ければ長いほど、実は設問自体はそれほど難しくない(読めば解ける)ことが多いというのも、中学受験における1つの傾向です。
表現技法①:比喩は「イコールが成立するかどうか」で見分ける
⚠️ 直喩・隠喩・擬人法の判別ポイント
比喩には直喩・隠喩・擬人法の3パターンがあり、これを見分けられるようにすることが今回の知識単元のポイントです。直喩は「ような」がつくもの、擬人法は人でないものが人の動作をしているもの(雲が走った、など)と覚えれば大枠は掴めますが、直喩には注意点があります。「リンゴのような頬」は比喩(直喩)ですが、「エジソンのような発明家」は比喩とは言いません。
この違いを見分ける方法は「イコールが成立するかどうか」です。「リンゴ=頬」は全く違うものなので比喩が成立しますが、「エジソン=発明家」はエジソンも発明家も人間であり、イコールが成り立ってしまうため、比喩とは呼びません。この判別基準をしっかり押さえておきましょう。
3. 【第2回】説明文・論説文(7)と表現技法②(細部分析)
第2回の学習テーマは「細部分析」です。言葉としては仰々しく聞こえますが、要は「この段落はどういう話をしている段落なのか」をざっくり掴もうという内容にすぎません。物語文であれば場面分けが重要であるのと同様に、説明文・論説文では、意見・結論の部分、理由の部分、具体的な説明をしている部分、具体例を示している部分というように、大きく4つの要素に分けながら読むことが重要になります。
「なんとなく」ではなく段落ごとにメモしながら読む
この段落は筆者の意見の段落だ、これは理由を説明している段落だ、これはこの言葉の説明をしている段落だ、これはこの具体例を示している段落だ、というように分けて読むことは、読んでいる最中は多少間違っていても構いません。厳密に正しいかどうかを気にしすぎるとかえって読めなくなってしまうため、なんとなくで良いのでこうした意識を持ちながら読む癖をつけることが大事です。そうすることで、後から答えを探しやすくなります。
昔は文章が短かったためこうした工夫がなくても何とかなりましたが、最近の入試の文章は長いため、こうしたことを考えながら読み進めないと、そもそも答えが探せないという実情があります。
基本問題:人間が「毒成分」を好む理由という説明文
基本問題は説明文で、結論は「人間、特に大人は、コーヒーやタバコなど植物の毒成分をわざわざ好んで摂取する」というものです。子供は逆にそうではないとされ、その理由は「毒成分を排出する時に出る成分によって幸福感が得られるから」という内容です。この結論と理由の2点さえ抑えられていれば、細部分析というテーマに沿った読解はできていると言えます。
💡 長文記述は「単文を作ってつなげる」だけでよい
記述問題で長文が書けない人の多くは、いきなり一気に文章を書こうとして手が止まってしまいます。コツは、「AはBだ」「CはDだ」「EはFだ」というように、まず要素を3つ程度、短文(単文)で作ってから、それらをつなげるという書き方です。
そして重要な心構えとして、実際の入試において記述問題は満点(○)を取る必要はありません。中学受験の設問でそこまで簡単なものは多くないため、基本的には三角(部分点)を狙って書くという意識を持つと、記述に対して身構えすぎずに手が出せるようになります。
発展問題:「井戸端会議」と「LINE」から考える、つながりの難しさ
発展問題は論説文で、必者(筆者)の意見は「他者とつながるには距離と時間を考えるべきであり、その上で簡単には人とはつながれないのだということを考える必要がある」というものです。理由として挙げられている「井戸端会議」はプラスの例(人と繋がりやすい)として、「LINE」は便利ではあるが距離や時間・速度への意識が希薄になり、かえって相手のことを考えられなくなってしまうという例として、対比的に描かれています。近年のコミュニケーション論でよく出るテーマなので、この結論は覚えておくとよいでしょう。
💡 「〜を前提に〜努力する」型の記述はマイナス要素を探す
「他者とつながりたいという願いを叶えるためにはどうすればよいですか。何々を前提に何々努力するという形で書きなさい」というタイプの設問には、考え方のコツがあります。「ほにゃららを前提にほにゃらら努力する」という形の場合、最初のほにゃららの部分には必ずマイナスの要素が入ります。今回で言えば「簡単にはつながれないことを前提に」というマイナス要素がまず入り、後半の「つながろうと努力する」の部分は、本文中の「どうしたいのか」を言い換えたものになります。この型を知っておくだけで、要素を整理して肉付けしていく作業がぐっとやりやすくなります。
なお、選択肢問題の選択肢が長い場合は、なんとなくで判断すると必ず間違えます。スラッシュを入れるなどして、ある程度短いまとまりごとに正誤を判断していく作業が有効です。
表現技法②:出題頻度が高いのは「体言止め」
比喩以外の表現技法(倒置法・省略法・体言止め・対句法・呼びかけなど)を扱いますが、難しい内容ではないため、具体例で理解できれば十分です。この中で試験における出題頻度が比較的高いのは体言止めです。他の技法については、練習問題が解ければそれ以上根を詰めて学習する必要はなく、軽くさらっと確認する程度でよいでしょう。
4. まとめ・解説動画(タイムスタンプ付き)
第1回・第2回の国語は、物語文の「マイナス→きっかけ→プラス」という心情変化のパターンと、説明文・論説文の「細部分析(段落ごとの役割をメモしながら読む)」という、今後の物語文・説明文読解すべてに通じる基本フォームを固める2週間です。あわせて、記述問題は「短文で要素を作ってからつなげる」「満点ではなく部分点を確実に狙う」という実戦的な書き方の型も身につけておきましょう。表現技法についても、比喩の見分け方(イコールが成立するか)や体言止めなど頻出のものから優先的に押さえていくことが効率的です。
📺 動画インデックス:各回の国語解説へ直行
以下の表の「▶ 再生開始」ボタンをクリックすると、それぞれの回の国語の解説が始まる秒数から直接再生されます。お子様の復習や、家庭学習での親御様の確認にぜひご活用ください。
| 学習回 | 主なテーマ | 解説を再生する |
|---|---|---|
| 第1回 | 物語・小説(7)/表現技法①(比喩) | ▶ 再生開始 (7:35〜) |
| 第2回 | 説明文・論説文(7)/表現技法②(細部分析) | ▶ 再生開始 (8:51〜) |
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