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慶應大学 理工学部 英語入試分析|出題傾向・時間配分・対策まとめ

2025年4月24日

慶應義塾大学 理工学部 英語入試分析|出題傾向・時間配分・対策まとめ

慶應義塾大学 理工学部 英語入試分析|出題傾向・時間配分・対策まとめ

はじめに

はじめにの挿絵

慶應義塾大学理工学部の英語入試は、私立理系大学の中でも安定した出題と高い精度が求められることで知られています。特に「学門4〜7」に該当する受験生にとっては、読解力・文法力・語彙力をバランスよく問う試験構成が特徴です。本記事では、慶應理工の英語入試について、出題傾向・各大問の形式・時間配分・早稲田理工との比較などを通して、効果的な学習法を解説していきます。

1. 入試概要と配点

入試概要の挿絵
科目 配点
英語 100点
数学 100点
理科(1科目) 100点
合計 300点

慶應理工の英語は全体の3分の1を占める重要科目で、読解・文法・語彙を総合的に問う設計になっています。他教科とバランスを取る配点ながら、差がつきやすい英語で得点できるかが合否の鍵を握ります。

2. 大問構成と出題傾向

出題傾向の挿絵

■ 大問1:長文読解+発音問題
この問題は、英文読解の中でも非常に抽象的でアカデミックなテーマが扱われ、2025年度はジェンダーに関する社会心理学的な内容が出題されました。語数は550語程度と極端に長いわけではありませんが、内容の読みにくさや語彙の難易度が高く、英検準1級以上の語彙力が前提となっています。特徴的なのは、段落ごとに情報の密度が高く、主張の理解に加えてその論理構造を把握する読解力も問われる点です。また、設問の最後には発音問題が含まれており、ここは典型的なサービス問題で確実に得点したいパートです。読解パートと比べて発音問題は比較的対策しやすいため、ミスがないよう日頃からフォニックスや辞書の発音記号で確認する習慣をつけておくと安心です。大問1全体としては、「一見読みやすく見えて内容理解に高度な判断が必要」な形式で、表面的な読解では太刀打ちできません。文の論理構造を正確に追う力と、語彙・文法の精密な知識が不可欠です。

■ 大問2:長文読解(専門語彙)
この問題では、理工系の専門分野に関連する英文が出題され、2025年度は「不整脈(arrhythmia)」や「治療計画(regimen)」といった医療・工学系の語彙が多数登場しました。文中では注釈や同格表現なども使われているため、ある程度の救済措置はあるものの、背景知識がないと読解に大きな負荷がかかります。語彙レベルは英検1級相当の単語も混じり、内容理解の鍵を握る語句を知らないと設問そのものに太刀打ちできない構成です。実際に「fainting(失神)」「fatigue(疲労)」「thinners(血液希釈剤)」など、日常ではあまり目にしない単語が出題されており、理系英単語に対する事前学習が重要だといえます。対策としては、理系の各分野における基礎用語を広く浅く学び、最低限の意味や用法に触れておくことが効果的です。難解な専門英文でも、文法と構造が理解できていれば内容を捉えることは可能なので、普段から理系分野の資料や記事を英語で読む訓練を積んでおくと得点力が伸びやすくなります。

■ 大問3:会話文
慶應理工の英語入試における会話文問題は、毎年出題される定番形式の一つです。男女2人のキャラクターが交わす会話の流れに沿って、内容理解や空欄補充、適切な応答選択を求める設問が構成されています。一見すると日常的な英語表現が中心のように見えますが、実際には理工系の話題や論理的な会話展開を含む場面も多く、想像以上に読み応えがあります。特に、慣用表現・イディオム・口語表現など、通常の読解問題では扱われにくい語法が登場するため、会話特有の「くだけた英語」に対する慣れも重要です。また、発話の裏にある意図や心情の変化を読み取る力も必要とされます。試験対策としては、英会話表現集やドラマのスクリプトなどを通じて、ナチュラルな英語のやり取りに触れる訓練が効果的です。理工系であってもこの分野を軽視せず、基本的なやり取りや感情の動きに注目する練習をしておくと、確実な得点源として活用できるでしょう。

■ 大問4:語彙選択
この大問では、英文の中に設けられた空欄に最も適切な語を選ぶ語彙問題が出題されます。選択肢は4〜6つとやや多めで、紛らわしい語彙が意図的に混ぜられているため、単語の意味を表面的に知っているだけでは正解を導き出せません。設問によっては同じ品詞・意味領域に属する語句の中から「語法的に正しい」もの、「文脈的に最も適切な」ものを選ぶ必要があり、高度な語彙感覚が問われます。また、選択肢の中には物理学・化学・地震学といった理系分野の単語(例:seismic waves, physical quantities)が多く含まれており、日頃から理系英語に触れていないと対応が難しい側面もあります。語彙レベルは英検準1級〜1級相当で、基本語に加えて専門語や派生語を覚えておくことが得点の安定につながります。重要なのは「意味の違い」だけでなく「使われ方の違い」を見抜く力です。過去問演習を通して、実際の出題形式に慣れ、類義語の使い分けに敏感になることが対策のポイントになります。

■ 大問5:和文英訳
大問5は、比較的シンプルな日本語文を英語に訳す問題で、受験生にとって得点源となりやすい設問です。2025年度では「すぐ役に立つ本はすぐ役に立たなくなる本である」といった思考を問うような文章が出題されました。英文の構文自体はそこまで複雑ではありませんが、正確な文法知識と、意味を自然な英語に置き換える表現力が問われます。ここで求められるのは、熟語や基本構文、時制・冠詞・語順といった「基本に忠実な英文構成」です。例えば、主語と述語の一致、限定詞の有無、単数・複数の区別など、基本事項をミスなく処理する力が問われます。また、過剰な意訳や不自然な語順は減点対象になりやすいため、日頃から文法書の例文を参照したり、英作文教材で添削を受けるなどの実践練習が有効です。試験本番では、多少表現が異なっていても「意味が正確に伝わっていればOK」と判断されるケースもありますが、安定して高得点を狙うためには「伝わりやすく文法的に正しい」英文を目指す姿勢が重要です。

3. 語彙力と必要レベル

語彙力の挿絵

慶應理工の英語試験では、一般的な英単語の知識に加え、理工系の専門用語や派生語の理解が求められます。語彙レベルとしては英検準1級〜1級が基準であり、特に長文読解問題では「知らないと文意が取れない」単語が数多く含まれます。医学系や工学系のの話題では、教科書で習うレベル以上の単語が平然と登場します。こうした単語は、語源を踏まえた記憶や専門分野の英文リーディングを通して体得するのが有効です。また、語彙問題では意味の違いだけでなく、語法・文脈への適合性が問われるため、意味だけを覚える暗記では通用しません。重要なのは「意味」「使い方」「頻度」「派生語」の4点をセットで覚え、加えて、理工系の語彙に親しむために、Scientific American や Nature の簡易記事を定期的に読む習慣を持つと語彙感覚が養われ、長文対策にも直結します。

4. 時間配分のモデル

時間配分の挿絵

慶應理工の英語入試は90分と比較的長めの試験ですが、内容が重く、慎重な時間配分が求められます。とくに専門的な語彙や複雑な構文が出題される長文読解では時間がかかるため、得意な問題から先に処理して時間を節約する工夫が必要です。以下は推奨される時間配分の一例です:

解答順 大問 推奨時間
1第4問(語彙)5分
2第5問(和文英訳)7分
3第3問(会話文)15分
4第1問(長文+発音)30分
5第2問(長文)33分

「解ける問題から先に解く」柔軟な戦略を立てることで、取りこぼしを防ぎやすくなります。

5. 早稲田理工との比較

比較の挿絵
比較項目 慶應理工 早稲田理工
英語の難易度 標準〜やや難 非常に高い(特に大問1)
問題構成 オーソドックス・安定 複雑・抽象・論理的
向いている受験生 英語力を安定して得点できるタイプ 論理力と判断力に優れたタイプ
難関突破の適性 得点調整がしやすい 総合力・戦略力重視

まとめ

まとめ挿絵

慶應理工の英語は「英語で理系教養を問う」形式が多く、英語が苦手でも文法や語彙を正確に運用できれば得点可能です。逆に英語が得意でも、理系的背景がないと歯が立たない設問もあります。興味の幅が広く、知的好奇心旺盛なタイプに向いている試験形式といえるでしょう。早めに理系分野の語彙に触れ、語彙力と背景知識の両方を強化していくことが合格への近道です。

まとめ動画

この記事の内容は、進塾のYouTubeチャンネルでも詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

記事カテゴリ: コラム大学受験コラム

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