中高一貫校の落とし穴と通塾の必要性②意外に少ない現役合格の現実

中高一貫校を目指し、中学受験をする理由の大部分の大部分は、大学受験に有利ということにあると思います。意識の高い先生方の元で、意識の高い生徒たちと切磋琢磨をしていく中で、更なる成長をしてほしい。親御さんとしては、そんな気持ちで中高一貫校へ入学させたことでしょう。しかし、ふたをけてみたら不思議なもので、お子様の勉強意欲はまるで感じない。気が付けば、学校の成績はとんでもないことに…子供は最初のうちは、焦っている様子を見せていたものの、だんだんその成績にも慣れてしまい、気が付いたら一年くらい浪人したってと言い出す始末…親御さんか感じている以上に、お子様は焦っていないものですよね。子供には、一年を棒に振るということがどれだけ勿体ないものなのかは分からないものです。

中高一貫校の学校のホームページなどをご覧いただくと見えてくるのですが、中高一貫校も意外と浪人生は多いものです(学校にもよりますが、半分くらいは浪人しています)。理由はいろいろ考えられますが、主に考えられることを説明して参ります。

高校受験パターンの生徒と大きく異なる点として勉強への切り替えタイミングを逃しやすいということが挙げられます。高校受験を経験することになると中学3年生で「勉強を頑張らなければならない！」という環境、雰囲気によって、切り替えるタイミングが生まれます。しかしながら、中高一貫校の生徒は、特にそのような必要がありません。変わらぬ環境に流されていると勉強へのスイッチが入ることなく受験を迎えることになります。中高一貫校に通う生徒は、浪人前提で大学受験を考えているご家庭も多いですので。特に、男子校でよくあるパターンです。

まじめに大学受験の勉強をしていても、浪人のリスクは訪れます。一生懸命、大学受験の勉強に取り組んだが、残念ながら合格したのは第二志望の～大学。学校の仲間とは、意識の高い話でモチベーションを高めてきたはずですから、どうしても第一志望に通いたくなるものです。幸い、中高一貫校に通う生徒のご家庭は、富裕層が多いため周りにも浪人する仲間がちらほら。そうすると、もう一年頑張ってみたいという感情が芽生えます。

現役合格と浪人してからの合格とでは、生涯年収に大きな影響を及ぼします。定年間際の50代の年収は企業にもよりますが、およそ800万円程度。浪人中の予備校費用は、およそ80万円程度でしょうか。ざっくり900万円の損失といっていいでしょう。これだけの差があると気軽に浪人なんて言葉は出ないはずです。しかしながら、そんなことは高校生には、分かりません。「今、勉強をしたくない」や「一年かけて勉強し直せばよい」など軽い気持ちで浪人を考えているのであれば、大間違いです。将来に及ぼす影響は、生徒が思っている以上にとても大きいですよね。

上記などの多くの理由で中高一貫校の生徒は、浪人をする確率は非常に高いです。しかしながら、中高一貫校の授業カリキュラムは、とてもよく出来ています。高校2年生の段階では、大学受験に必要なカリキュラムは終了しており、入試問題に向き合う時間がしっかり取れます。高校受験パターンの生徒には、そのような時間はありません。かなり受験面では優遇されています。浪人すればいいなんて安易に考えてしまうのは、はっきり言って、甘えているだけです。
現役合格をしようと思ったら簡単なことです。どこかの予備校講師ではありませんが、【いつやるか】の問題です。

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